Sadaka to Webマーケター

営業

営業経験があると他の職種で評価される?

執筆者:Sadaka編集部
投稿:2025/01/16 更新:2025/01/16

成果を出していた営業経験があれば、一定の評価はされるでしょう。
ただし、実際に活かせる範囲は職種により大きな開きがあります。

営業職の評価されるポイント

Webマーケターに限らず、営業経験が評価されるポイントの一例をまとめました。

営業で評価される経験評価されるポイント活かせる職種
営業戦略の立案戦略的思考ができる
  • マーケター
  • 経営企画
  • 人事
  • 広報
営業計画の立案計画を立てられるあらゆる職種※ポータブルスキル
アポ取り粘り強い
創意工夫
メンタルの強さ
あらゆる職種※ポータブルスキル
商談コミュニケーション能力があるあらゆる職種※ポータブルスキル
プレゼンテーション資料作成力がある
人を動かす力がある
胆力がある
  • マーケター
  • 広報
見積、請求管理、与信管理ビジネスの基礎があるあらゆる職種※ポータブルスキル
顧客応対社会人としての基礎があるあらゆる職種※ポータブルスキル
営業としての成果・実績結果を出す力がある
売るということの理解がある
  • マーケター
  • 販売員
  • 事業責任者
  • 経営者

営業経験で培われる基礎能力を活かせる職種は広いことがわかります。
つまり営業は「ポータブルスキル」が広く得られる仕事だということです。

ポータブルスキル

職種が変わっても活かせる(=持ち運びできる)スキルです。
例えば、計画を立てて行動する力は、「計画の立案」スキルに該当します。また、アポ取りで養われる力は「課題の遂行」「状況への対応」「社外対応」といったポータブルスキルの要素と言えるでしょう。

ポータブルスキルは重要。ただし、妥当な評価が難しい。

キャリアチェンジで成功するにはポータブルスキルは欠かせません。

しかし一方で、ポータブルスキルというものは人事サイドから見て困った点もあり・・・

「一緒に働けばわかるが、面接で見定めるのは難しい」

という性質があります。

そして営業をやっていたからといって、
そのポータブルスキルを高い水準で保有していると思い込まれても逆に困ってしまうでしょう。

もし採用時の評価が高すぎると、入社はできてもその後が不安です。

等身大の評価をしてもらい、その期待値を正しい方向の努力で1歩でも上回り続けることができれば、皆幸せだと思います。

そんな訳で、ポータブルスキル礼賛の中、あえて「職種スキル」にも目を向けてみることをお勧めします。

特定の職種に転職するケースに限り、そのまま使える職種スキルが存在する

営業でしか使えないと思っていたスキルが、特定の職種の場合、意外にも「ポータブル」に化けるケースがあります。

先ほどの表中にあったものから解説します。

営業戦略の立案は、Webマーケターで使えるスキル

戦略というと難しい話に聞こえますが、至ってシンプルな話です。

要は、誰に対してどう売るか、ということ。

さらにかみ砕くと、「競合対策を考えて」「チャンスとリスクを見据えて」「どんな相手に」「何をいくらで」「どうやって接触して」「どんなストーリーで」売るかというお話です。

専門用語で言うと今の例は、3C分析、SWOT分析、ターゲティング、セグメンテーション、ポジショニング、4Pといったマーケティング戦略においても使用されるフレームワークが丸ごと含まれています。

共通点は大きいのです。
まさに「ポータブル」であると言えるでしょう。

尚「自分は年次が低いので、戦略を担うようなポジションではなかった」と言う方も多いかと思います。
掘り下げて見ると意外に、部分部分でこの営業戦略について経験しているケースが多いです!
Sadakaではそのような観点から営業経験を掘り下げるセッションをご用意していますので、興味がある方は参加してみてください。随時開催しています。

営業計画の立案は、Webマーケターで使えるスキル

計画は、営業目標から逆算して作ります。

いつまでに何をどれくらい達成している必要があるか。
そのために必要な行動は何か。

目標から具体的な行動にブレイクダウンし、無理の無い計画に落とし込む必要があります。

ゴールからの逆算型で計画を立て、積み上げ型で無理が無いか検証する。

数字で計画し、その数字の中身を想像する「計画」という仕事は、「具体と抽象」の行き来であり、概念的思考力を要する高度な仕事です。

普通にできてしまっている人はあまり特別な価値ものであるという価値を自覚していないケースも多いのですが、実はちゃんと計画できるというのは結構なスキルです。

論理的思考力、概念的思考力、リスク回避のバッファ見積もり、その中で目標達成という結果を出すのであれば、それだけ力がある証拠です。

目標達成する上でも、「大物を1本捕まえた」より「計画を立てて計画通りに遂行し、やり抜いた」方が一般的には評価は高くなるでしょう。

アポ取りの試行錯誤は、Webマーケターで使える経験

テレアポ、特にコールドコールって、辛くてすぐ辞める人と、しんどいこともあるけど仕事だと思ってやり続けられる人と、全く苦にならない人に分かれると思っています。

やり続けられる人というのは、同じやり方の一辺倒ではなく、かなり工夫しています。

うまくいかないなら、
トークを変えてみようか、
話し方を変えてみようか、
時間帯を変えてみようか、
架電先の窓口を変えてみようか、

等々。

これ、Webマーケターが行なう広告改善とかなり似ています。

広告のタイトルテキストを変えてみようか、
広告の文章や画像を変えてみようか、
配信時間帯を変えてみようか、
配信先ターゲットから変えてみようか、

等々。

そのため、営業としての工夫をうまくWebマーケティングの仕事と結びつけて説明できれば、「これは行けるんじゃないか」と評価される可能性は十分にあります。

商談経験は、Webマーケターで使える経験

商談経験があるということは、顧客がモノやサービスを購入するシーンを知っているということです。

顧客の判断は、常に完璧に合理的なものでしたでしょうか?
そんなことはないはずです。

なぜ人は購入するのか、購入すると言うことはどういうことか。
そこに対して生々しい経験を持つことは、Webマーケターとして宝です。

そして、条件にも寄るため一概には言えませんが、Webマーケター自身も商談を行なうケースがあります。

例えばWebマーケター自身が顧客の相談に乗る場合は、そのまま商談になり得ます。
Webコンサルタント、BtoBマーケター等ではよくあるパターンです。

また、ドアノックまでは営業主体で、商談以降はアサインされたWebマーケターが商談をリードするケースもあります。

さらに、営業と異なり、Webマーケターの仕事は連続的です。

プロジェクトの最中に追加予算を確保する、様々な判断を迫る、それはまさに商談です。

そこでプロジェクトの状況を理解しており、説得力があり、顧客と関係性を築いているのは担当Webマーケター。

Webマーケティングは、成功すればするほど顧客の予算が増えていきます。
顧客を成功させ、予算を増やし、そして増えた予算でさらに成功させる。

それが理想的なWebマーケターとクライアントの関係性であり、その意味では「ずっと商談中」とも言えるでしょう。

プレゼンテーションは、Webマーケターで使えるスキル

Webマーケターは、大なり小なり日々プレゼンテーションをする仕事です。

  • 新しいお客様からの案件を獲得するとき
  • 描いた戦略にGOをもらうとき
  • 分析結果を報告するとき
  • 様々な施策の実行について顧客と合意形成を図るとき

資料作成スキル、論理的思考力、相手目線で検証する力、ストーリー構成力、人を動かす力、胆力・・・
様々な力がこの「プレゼンテーション」には含まれます。

営業として結果を出す力は、Webマーケターで使える力

結果を出してきた営業パーソンなら尚のこと。

「思ったとおりにやってみたらすぐ売れた」という人は、
一部の天才を除きあまり居ないのではないかと思います。

営業は相手有っての仕事であり、その相手もこちらの都合で動いてはくれません。
思い通りに行かないことが大前提。
創意工夫し、調整を重ねて精度を上げてクリアしていきます。

うまくいかないシグナルを検知し、
気づき、
疑い、
考え、
目標達成できると信じやり抜く。

Webマーケターも同じです。

まとめ

営業スキルは多種多様なポータブルスキルの塊であり、仕事をする上で土台となる力になります。

営業とWebマーケターの仕事は共通点が多く、営業がそれなりにやれていた人というのは、Webマーケターでもその経験が活かせる可能性があります。

キャリアチェンジの転職のシーンでは、多くがポテンシャルでの採用です。
ただし、仕事が似通っているため、ポテンシャルではなく実績に近いレベルで評価される類いの経験もあります。

それは棚卸しの仕方と伝え方次第です。

Sadakaでは営業経験を棚卸しし、いかにWebマーケターの仕事で活かせるかについて整理するセッションを設けています。

興味がある方はお気軽にご参加ください。

Sadaka編集部

営業出身で採用担当経験もある現役Webコンサルタントが全記事を監修しています。
お役に立てましたら幸いです。

RELATED ARTICLES

コラムをもっと見る